調剤薬局様向けサイバーセキュリティ相談窓口 新規開設

このたび、調剤薬局様向けサイバーセキュリティ無料相談窓口を開設しました。

専門家が相談に応じます。近年は医療分野でもサイバー攻撃が増加し、薬局にも被害が及ぶリスクが高まっていますので、本窓口をぜひご活用いただき、調剤薬局様の安全対策にお役立てください。

なぜ今、薬局でも対策が必要なのか

「サイバー攻撃の標的になるのは大病院だけでは?」と思われるかもしれません。しかし薬局も例外ではなく、対策は急務です 。実際、医療・福祉分野へのサイバー攻撃は年々増加傾向にあり、患者の医療情報流出や業務停止など深刻な被害が相次いでいます。こうした背景から2023年4月以降、全ての薬局でサイバーセキュリティ対策の実施が法令上明確に義務化されました (医療情報システムの安全管理に関するガイドライン 第6.0版)。

中小の調剤薬局が狙われやすい理由として、IT人材の不足、複数システムの運用、高度な個人情報の保有といった薬局特有の事情が指摘されています 。限られた人員でレセコン・電子薬歴・オンライン資格確認など複数のITシステムを管理する必要があり、セキュリティ管理が複雑になりがちです 。また患者様の氏名・住所・処方内容など機密性の高い個人情報を扱うため、一度情報漏えいすれば信用失墜や法的責任など重大な影響を招きます 。加えて、サイバー攻撃者にとってはセキュリティが手薄な小規模事業者ほど格好の標的です。「うちの薬局は小さいから大丈夫」という油断が最も危険と言えます。 上記のポイントを踏まえ、各薬局ではガイドラインに沿ったセキュリティ対策の見直しが必要です。経営層自ら現状を点検し、不足している対策を洗い出して計画的に補強しましょう。また、自社内での対応に加えレセコンや電子薬歴のベンダーとも連携し、ソフトのアップデート提供や緊急時サポート体制について確認しておくことも重要です 。厚生労働省からは「薬局におけるサイバーセキュリティ対策チェックリスト」(2024年5月公開)も提供されています 。このチェックリストを活用すれば、自薬局の対策状況を自己点検し、不備のある項目が一目で分かります。ガイドライン第6.0版の内容と併せてチェックリストも参考にし、効率的に対策を進めましょう 。

無料相談窓口の活用案内

サイバーセキュリティに関する無料相談窓口は、当会会員の薬局様であればどなたでもご利用いただけます。相談受付はメールまたはお電話(緊急用)にて、平日9:00〜17:00に対応しています。「何から対策すればいい?」「ウイルスに感染したかも?」といったお悩みに対し、専門知識を持つ相談員が具体的なアドバイスをいたします。

▼相談できる内容の一例(お気軽にご質問いただけます)

  1. 対策の始め方: セキュリティ対策をこれから講じたいが何から手を付けるべきか分からない
  2. ガイドライン対応: 厚労省の「医療情報ガイドライン第6.0版」や薬局向けチェックリストで自社が何をすべきか相談したい
  3. レセコンベンダー対応: レセコンベンダーとの定例会議やセキュリティ対策協議の際、一緒にリモートでもいいので参加して欲しい
  4. 不審メールへの対処: ウイルスやフィッシングかもしれない怪しいメールを受け取った際に開封すべきか否か、添付ファイルを開いてしまった場合の対処法など
  5. サイバー攻撃を受けてしまった時の初動: ランサムウェア感染や不正アクセスの疑いがあるとき、まず何をすべきか(機器のネットワーク遮断、警察や専門機関への連絡方法等)

この他、サイバー保険や専門業者の紹介、従業員向け研修資料の提供依頼など、サイバーセキュリティに関することであれば幅広く相談可能です。どうぞ安心して本窓口をご活用いただき、サイバーリスクへの備えにお役立てください。

※ ご相談は無料ですが、別途費用が発生する場合がございます。
※ 費用が発生する場合、事前にご案内致しますので、ご安心ください。

サイバーセキュリティ無料相談窓口のご案内